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大阪府に現在の財政的窮状をもたらしている大きな原因の一つが、国の策定する地方財政計画にあることは明らかです。経済成長率を高めに見積もることにより、地方交付税の交付額を抑えようとします。ところが、実際の成長率は必ず見積もりより低くなるため、歳入欠陥、税収不足が生じます。それを減収補てん債等で地方に穴埋めさせようとしますが、地方にとっては全額が交付税措置されるわけではありません。
国は2011年度にプライマリーバランスの黒字化を目指しています。逆に言うと、2011年までは赤字が続くということです。少なくとも後3年間は、国の赤字を地方の赤字に転嫁させる図式が継続します。
交付税原資(所得税、酒税等)である国税5税の交付税会計へ回す率を上げる、地方の留保財源の割合を50%に引き上げる等、改善の方法は何点かあります。しかし、そうすると国の歳入がますます不足する。
税源をめぐる国と地方の戦いです。
平成20年 6月8日
現在進行中の橋下改革が明らかにしつつある問題点を、特に国との関わりにおける問題点を、報告したい。
知事が、汗を流し、涙を流して、進めようとされているのが財政構造改革です。
いま、実際、府民への痛みが245億円、人件費で345億円削減、という提案が知事から出され、府民の皆さんも、職員も、議員も血を流そうというばかりになっている、というのが現状です。
国を見ますと国債と借入金残高だけで約850兆円、予算の10倍程度です。だから公務員の人件費を10パーセント削減しよう、という提案がされていますか。歳費の削減が話題になりますか。なっていない。
ところが、府の場合は、予算が3兆円で府債残高が5兆円。約1.7倍です。これで、府民サービスにも人件費にも切り込まないことには改革ができない。
どこに問題があるのでしょうか。私たち府議会自民党は、国と地方の税配分をせめて1対1にするよう、要望をつづけております。ところがならない。
大阪がいくら頑張っても良くならない原因の一つは、この税財源の配分方法にあると言わざるを得ません。
確かに府債残高は5兆円あります。しかし、この中には、交付税の原資が削減されたため、その穴埋めとして発行している臨時財政対策債が含まれます。減収補てん債と合わせると残高が8400億円にもなります。全額交付税で措置されていたら、これで府債残高は8500億円減っていたはずです。
もっと問題なのは、交付税の代わりというならば、後年度に全額、つまり8500億円全額がそのまま府に支払われなければならないのに、そうではない、ということです。
この時点で、本来国の借金であるべきものが、府の借金に転嫁される。地方財政計画の持つこのような仕組みの持つ欠陥が一番如実に表れるのが大阪府です。財政力指数は高いが不交付団体ではない、というところに問題が現れる。
大阪府の財政構造を見ると、一番の問題は収支構造と、キャッシュフロー(資金繰り)の問題です。それが分かっているなら、法人事業税の一部を地方移転させるような策は、大阪を夕張化させるだけですから、ぜひ止めていただきたい。
大阪を夕張化させない、ということで始まったのが、この橋下改革です。我々府会議員もそうですが、国会議員の選挙区が国の管理下におかれて、はたして、住民代表と言えるのでしょうか。
知事にしても、今の、これだけの改革をして、なお状態が良くならないとわかった時、本当の問題がどこにあるのか、ご理解になるはずです。
一番よい解決法は、税率を自らが決めることのできる税財源の委譲ということになるはずです。
さらに、補助金の一括交付金化をすすめていただきたい。道路特定財源を地方の一般財源とされたい、これは大阪府議会が意見書として国に上げております。
橋下改革を支持する意味で、税源の分権をもっと進めていただきたい、ということを最後に申し上げておきたい。
平成20年5月7日
今、自民党府議団に与えられている課題は3つあると思います。1点目は、橋下改革PT案に対する自民党の見解と対案を提示することです。
2点目は、その見解の背後にあるビジョンを示すこと。つまり、「新しい大阪」、「これからの大阪」をどのようにビルドしていくか、ビジョン、理念の中に、対案がどのように埋め込まれてゆくかを議会から示すことです。
3点目は、橋下改革をチェックするのと並行して議会の改革をすすめることです。
1点目の対案については、2点目と関連してきます。先日来、議員団政調会での議論に耳を傾けていると、治安、市町村、医療、私学等を守るべし、という声が強かったように思います。ビジョン、理念という観点から言うと、都市型社会の中で、相互扶助精神に基づいた新たな共同体の構築、さらに、その共同体のセーフティーネットを担うのが大阪府の役割だ、と団所属議員は主張されているように聞こえました。但し、あの32の主要検討事業の中だけでも医療費、私学、市町村、ダム、警察官定数等守るべき事業をざっと積み上げるだけでも200億円ぐらいになります。
対案の件ですが、粗い試案に対する対案から、32主要検討事業、さらには2880の事務事業に関する対案まで、これから段階的に出す必要があると思いますが、とりあえずは、府と府政改革に関する理念、そして、「粗い試案」に対する対案の提出が急務かと考えております。
同時に、予算編成に関する議論が、1100億円の歳出削減という形でもう始まっている、といってもよいかもしれません。しかしながら、一番大切なことは、予算総額(歳入)をどのように設定できるか、とりわけ、カギとなるのはどこまで起債できるかの判断ですがこれが示されていません。
PT案は「収入の範囲内で予算を組む」という橋下知事の方針のもと、9年連続の赤字から脱却する目標を掲げ、借金返済を先送りしてきた「赤字隠し」の手法も今年度からとらないとしています。この限りにおいては異存のないところですが、知事の議論には、予算枠を総額としてどのように設定するか、という根本の議論が抜け落ちています。この点は強く指摘しておく必要があります。
これから、7月議会にかけて、これからの「大阪のかたち」を体現して行く極めて重要な議会になります。大きな夕張という言い方がされておりますが、その中で、議会の存在意義が改めて問われる訳です。その議会を通じて、新たな大阪府の形を示すと同時に、新たな大阪府議会の形を示して行きたいと考えております。
昨年、わが党が公表しましたマニフェスト。この内、政務調査費の公開、議長の議会招集権(これは自治法の改正による)、出資法人の削減等はかなりの程度実現したといってよいと思います。また、昨年の政務調査費に関する条例改正で、新たに1項を加え、「住民意思を代表し政策を形成する」ことが議員、議会の職務、職責である、ことを明確にしました。これが、議会基本条例に至る第一歩であると考えております。
「身の丈に合った収支構造の実現」はまさしく7月議会の課題です。マニフェストの一番目の目標である議会基本条例を成立させ、「行政の議会」から「府民の議会」へと進化しないことには議会は無用の長物としか思われなくなるでしょう。
第一会派として議会をどのようにリードして行くか。マニフェスト実現のため、また、議会の存在意義、存在価値を認識していただくべく、府政と議会改革の先頭に立って頑張りたいと思います。
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